DXnoteを見て、阪急阪神東宝グループのエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 デジタル改革担当 小山さんがコープに 来たよ!
こんにちは! にーおかです! 今日は、読者の皆さんにビックニュース!!
このコープさっぽろDXnoteを見て、コープさっぽろのDXに興味を持ってく ださった、阪急阪神東宝グループの流通事業を担うエイチ・ツー・オー リテイリングで社長特別補佐としてグループIT推進・デジタル改革を担当している小山徹さんが、コープさっぽろデジタル推進本部長のツシマのところに話を聞きに来てくださいました!
お話の要点は大きく2つ、
・どうやって経営陣の承認を得たのか
・どのように現場で波及させているのか
でした!少しだけ、お二人のお話の内容を共有します!
ツシマ(コープさっぽろ・デジタル推進本部長):コープさっぽろでは、DX コープさっぽろというnoteをやっていて、DXの情報を全部オープンにしてい るんです。僕は、小売りこそがデジタルをもっと導入すべきだと思って いるんです。でも経営陣との調整や現場への導入など、ほかの企業に比べて 難易度が高い。であれば、何でもさらすんで、「DXが小売りでも、もっと広 がっていけばいいな」という流れを作っていければ。と思ってます。
小山さま(以下小山): エイチ・ツー・オー リテイリングというところで、コープさっぽろ のCIO長谷川さんと同様に、CIO人材としてグループのデジタル 化を担当しています。ただ、もともとがスーパー、百貨店の事業体な ので、ITのエンジニアもいない。システムはほとんどオンプレという状況の中 で、データを商品軸から顧客軸に変化させる時期が来たよね、というのは経営陣も分かってる。でも、今まで地域のお客さんを多く持っていながら、リアルが強かったこともありあえてお客さんとITでは繋がっていなかった人たちでもあります。そういった背景から、デジタルとITをつなげて、そこの構築費用に何十億何百億がかかる、いうところがどうしても経営陣も腹落ちしないんです。あとは、IT人材の費用の高さ。やっぱり経営側から見ると同じ量の仕事をしているように見えるわけじゃないですか。ほかの社員と。でも、世の中のデジタル人材は給料がそもそも高い。そういったところをどのように経営陣に納得させたのかな、というのは非常に気になりますね。
ツシマ: コープさっぽろの場合は、事業が複雑すぎるんですよね。スーパー だけじゃなく、生活協同組合なので、生活に関することあらゆるものが事業 になるんです。宅配も、保険も、カルチャースクールもあるんです。複雑が ゆえに、システムも複雑になったということがあるんです。ご存知の通り、 小売りの経営者って、皆さん年齢が高いじゃないですか。野菜の仕入れと か、店舗の運営とかはもの凄くスペシャリストの人たちなんです。でも、残 念ながらITリテラシーの点でみると、不足しているというところがあるんで す。
小山: 海外で経営するのにはITを理解してるという事が当たり前ですけど、日本ってそこは気にせず営業本部長→役員というような流れとか比較的現場が強いですよね。
ツシマ : そうですね。仰る通り、医療の先生がプロがそのまま病院経営するのと 似ている話だと思っていて、小売りも現場の人が上がっていって、経営をし てっていう流れですよね。でも、ITだけは頭の中ではわからないけど、 立場としては判断しなきゃいけないってことが続いているんだと思っていま す。そうなるとITベンダーとのつながりが太くなって、そのままお願いをし てってことになりますよね。結果なんですけど、普通の事業体だとこんなに うまく、デジタル促進が進んでいないんだと思うんです。先ほど申し上 げたように、複雑な事業体を抱えていて、それぞれが部分最適なシステムを 沢山作って、沢山持っていて、10個も20個もあるような事業で1つの情 シスしかなくて。情シスは「アレ作ってください」とか「作りたい」って言 われたとしても、見積もりを取るだけで精いっぱいで。ベンダーに投げて、 新しいシステムを作ります。そうなると180も200もシステムがある訳ですよ。なので、Beforeがあまりにも複雑すぎたのでAfterを見通せたっていうのはあります。
店長を2年前にやっていた時、本部から降りてくる費用っていうのはコントロールできないわけです。
小山: 結局、店舗別PLで振ってきたPLのLの中で、本社費ってなに、ってい う話ですよね。本社費の中にシステム費っていうのがあるんですよね。例えば詳細みるとPOS費が10台分とかあって、でも自舗にはPOSは10個も無いんだけど… っていうお話とか。
ツシマ : そうなんですよ。自分の事業のITじゃないのにみんなで分けましょ うっていうのがあるんです。アレアレってなりますよね。さらに言うと、ホストオープン化のお金は云十億以上行ってしまうわけです。今で も役員会でホストオープン化の話をしても多分みなさん、よくわかってない と思うんです。なので、「昔のアラビアの象形文字で書いてあるような ものを、今のみんなができる言語にする。そういうことなんです」って説明 はしているんです。
小山 : でも分かりますね。そういう時は「車検切れ」で私は説明してますね。「車検切れが3回ぐらいしてる車がこのシステムですよ」って。「外を 走ったら危ないですよね。法律違反。なんで、会社の中しか走れないです よ。これで外に出たいっていう話は危ないですよ。」という説明なんです。もう一つ別の話で、今後Withコロナ/afterコロナで、会社に行くこと よりも、地域やコミュニティで過ごすことが増えますよね。より地元志向、 そこにはサービスに投下ができる会社が残れる。結局、自分たち(一社 だけ)で囲い込みじゃなく、他の事業や、企業などと、緩やかなエコシステ ムを地域で作るというような事が必要なんだろうな。という事を考えると外とつながらなきゃいけないとなると、NDAや取引云々というお話が出てくる。そういう点って外部との連携ありきだよって上手に説得にできていますか?
ツシマ : NDA云々とは少し違うお話になるのですが、1年前にシステムに関 する金額が膨れ上がりすぎている点について、課題定義をしたんです。 何とかしなきゃいけない。ってなったけど、内部には対応できる人がいない。そこで理事長から「ツシマ、CIOやりなさい」と言われたのが最初なん です。CIOをやるって言ってもチームメンバーがいなきゃできないんですよ。パンドラの箱の深さが見えていたのもあって、小売りって大体オー ナー系のすごい人がいるじゃないですか、うちの役員会のメンバーというの が、私の次に若い人となると20歳ぐらい年上になるんです。なのでみんな息子みたいに見てくれてるんですよね。きっと。なので、僕が生意気な ことを言ったとしても、「また若いやつがなんか言っとるぞ」ってなるんです。そこは本当に幸いなことです。
今年の初めにコープのデジタル化を理事長に言われて始めることになったときに、「失敗するかもしれないし、いろいろうまくいかないことも多いかも しれない。でもデジタルについては一切口を出さないでほしい」と、理事長 に言って、理事長も「わかった。」って言ってくれたんです。
と、お話はどんどん続いていきました。
とても勉強になることが多かったのですが、
全部文字にするととんでもないことになるので、今日はこの辺で!
全国各地、全世界の小売り担当の皆さん。
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