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Scrum Fest Sapporo 2020に参加してみた

開発にスクラムを取り入れてみよう、ということでスクラムでの開発経験がほぼないメンバーで11/4-11/6にオンライン開催された「Scrum Fest Sapporo 2020」に参加しました。

それぞれで、参加してみた感想をまとめました。

◆北村

スクラムフェス札幌2020では何かを視聴するということをメインでやるのだろうと予測していました。しかし実際にはコーチーズクリニック、ネットワーキングパーティ、スクラムフェス時間外でのDiscordでの雑談、OST(Open Space Technology)といった短い対話を多く積み重ねる催しがふんだんにあり、私にはそういったものが特に楽しかったです。対話するというのは自分にも相手にもチームにもいいですね。いつものお仕事でも今以上に対話の量を増やすことでいいことがあるんじゃないかという気がしてきました。もちろんある一定のところまでいくと、対話が多すぎて他の大切なことに回せる時間が減りプロダクトがいい感じになりにくくなってしまいそうですが、まだそこまで対話量が増えきっていないので、わたしを取り巻く今の状況では会話を増やすこととプロダクトが良くなることは相関する関係にある状態ではないかなと感じています。
こういった会に同僚と参加する機会は私の場合前職や前々職でこれまでもありましたが、今回それが特に有効に作用したなと感ぜられたのは、コーチーズクリニックに同僚と一緒に参加して各々の悩みや迷いをコーチに相談しているときでした。それぞれは確かにコーチにむかってお話しているのですけれども、同時に隣で同僚が聞いているので、現在同僚が抱えている課題や想いを特にかしこまった形式をとることなく知る、また知らせることができてしまいました。当初私はコーチーズクリニックに参加するつもりはなかったのですが、スクラムフェス札幌2020の根本さんに「チームでの参加も歓迎していますよ。いかがですか?」とお声がけいただき試しにやってみたところ最高でした。根本さんお声がけありがとうございます!その他、セッションの内容について社内のSlackで雑談し、セッションの内容について複数の意見を読むことで考えが深まりましたし、発言した同僚の価値観や考え方といったパーソナリティをより知ることにもつながりました。
まとめると、大きなイベントとなると聞くという動きが主となりがちですが、そうではなく対話するという催しが複数用意されていて、対話というものの価値についてやはりよいな、これを普段のお仕事でも活かせそうだなと感じました。また同僚と参加することによる相乗効果がありそうでした。中でもぜひコーチーズクリニックに同僚と参加して、私と同じように期待以上の効果をうけとってみてほしいと感じました。スクラムフェス札幌2020を開催してくださった、アジャイル札幌のみなさん、講演者のみなさん、参加者のみなさん、とても楽しかったです。ありがとうございました。


◆竹ケ原

 コープさっぽろで働き始めてから、アジャイル開発やスクラムに関する情報について触れる機会が出てきましたが、参加時点では、技術顧問の田名辺さんにご紹介いただいた本を読み始めた程度の、いわゆる「超初心者」の状態での参加でした。
ですので、基調講演の他には、初心者向けと思われた「第一歩」や「初めて出会った」というタイトルが付いたセッションを視聴しました。

今回の参加全体を通して、アジャイルの取り組みにおいては「計測可能な指標を設けてサイクルをまわし、その結果を受けて次のサイクルでは改善を行い、様々な精度を向上していく」という活動がある、と理解したのですが、これは、前職時に取り組んでいたダイレクトマーケティング活動の取り組みとよく似ているところがある、と感じました。ダイレクトマーケティングでは、「計測可能な指標を目標としたうえで実行すること」「A/Bテスト等を繰り返し実行して、ターゲットとする顧客に対しての投資対効果を最大化していくこと」はとても重要視されるのですが、この考え方と近い部分があると感じました。

また、今回受講した初心者向け(と私が思った)セッションには、スクラムのイベントを効果的に行うためのtipsの紹介等があり、これから実際にやってみたいと思っている私のような人には、実際にやってみた時に起こしがちな状態や、そこからの抜け出し方含めて、参考になるものだったと感じました。

こういったオンラインイベントには初めて参加しましたが、これからも見逃したセッションも録画の公開期間中に少しずつ観ながら、知識を得ていければと思います。参加させていただいたことに感謝します。ありがとうございました!また、主催・運営されたみなさま、大変お疲れ様でした!


◆梅本


同僚とセッションやコーチーズクリニックを受けながら各自が考えたことをSlackでリアルタイムに共有することによって、そのイベントの空気感や出てきた言葉や概念を共有できる体験ができたことは自分にとって初めての経験でした。同じ時間に複数のセッションがあり、今回は社内の参加メンバー各自で意図的に参加セッションがかぶらないようにしていましたが、課題意識を持っているテーマについてはあえて皆で同じセッションを聞いてその時感じたものをリアルタイムで共有しあう、そういう参加の仕方もあるのではと、気づきのあるイベントでした。
また、各講演の話者達からは、現場での様々なご経験を共有頂きましたが、その多くが、人やチームでのコラボレーションに関する話題から来ており、これがアジャイルやスクラムにとって重要な関心事であることに気付かされました。書籍で予習してはいましたが、スクラムマスターは、「人や組織一般の性質や力学を理解しつつ、状況に応じてメンバー人ひとりやチームを活かし、時には変容を促す」といけない難しい役割を持っていると今回理解できました。仮にスクラムをやらなかったとしても、こうした振る舞いのできる人間が人や組織を成長させることができそうです。
面白かったのが、各講演の話者達から喜怒哀楽を感じた点で、特に、喜: やっとむさんのHappy Lucky XP、楽: 島田さんのアジャイル札幌が印象に残っています。各講演者の色が出ていて、参加して全然飽きない(けどすごく疲れる)時間を過ごせました。
皆さんお疲れさまでした。

◆中内

 これまでスクラムの書籍には目を通したことがあっても、スクラムの研修に参加したり、スクラムで本格的に開発・リリースまでを行ったことがなく、実際にやっていることを聞いてみようとScrumFestSapporoに参加しました。
 いつもの研修やセミナーは出来上がったところから参加となるのですが、今年は早くからオンライン開催が決まったため、開始前から参加者を巻き込みDiscodeの自己紹介やどのような会としたいかプレミーティングが複数回行われていたのが印象的でした。開始前から関係者全員がScrumFestSapporoというプロダクトに対してスクラムを実践しているわけです。また、開催当日にも参加者へのユーザストーリーが見直され、うまく行かなければやり方を変えて、ツールを持ち込み、当日でも興味がわきそうなチャットルーム(例 体育館裏、トイレ、保健室 など)を増設し、イベントに対する「変化への対応」を行い「個人との対話」を実現する場になっていました。
 また、往々にしてこのようなイベントでは、経験談や成功例を一方向に聞いて後日アンケートで質問するような熱があるうちに意見を共有することが難しいのですが、ScrumFestSapporoは他の参加者も書いている通り、分からないことを専門家に直接質問する「コーチーズクリニック」、自分が議論したい内容を中心に会話する「OST」があり、これらに参加して疑問をぶつけあうことでスクラムに対するハードルが個人的に下がった気分になりました。機会があれば今度は「スクラムやってるけどどう思う」で乗り込んでみたいと思います。
 よくITの世界では、「プロジェクト運営に王道なし」「銀の弾はない」といいます。しかし、Festでは「方法論ではなくそもそも論ならスクラムでも何でやってもダメ」といった声があり、登壇者や参加者からはスクラムは手段と割り切っている感じを受けました。プロジェクトを泣かずに悔いなく楽しく完了させるために試行錯誤した方法の1つが「スクラム」なのではないかと感じました。
 スクラムはIT以外でも適用しているケースがあります。業務の進め方・改善方法に悩んでいる方へ「スクラムって方法があってね」と内部へ働きかけていきたいものです。

最後に

最後になりますが、今回のわたしたちの参加費用はコープさっぽろが負担してくださいました。感謝いたします。コープさっぽろではアジャイルな開発に挑戦しようという動きがあり、責任、権限、覚悟をもつ人が時間をかけて本気で取り組みはじめているところです。採用活動を実施しておりますので、道民の生活の質の向上を目的とし、現時点で実際に大きな影響力を持つ組織において、さらにそれを推進することに興味がおありの方はぜひご応募ください。