第4回EZO OPEN SCHOOL 北海道ホテル林克彦氏が「組織の中での若手の課題と役割」を語った日。どんどん参加者が自分ゴトになっていると感じた成長の記録。
さあ、このEZO OPEN SCHOOLも4回目です。
「継続は力なり」とは良くいったもので!回数を重ねるほどに、参加の皆さんの意欲やパワーが強くなっていく様が見える時間です。
ツシマ校長のご挨拶からスタート!
「みなさんの気づきやアイデアを経営者の方に直接伝える機会です!是非この機会に提案などしてみましょう!面白いアイデアを深めていきましょう!気楽にチャット機能も使ってください!」
そうです。こんなにダイレクトに経営者の方に提案できるなんて実は滅多にありません。
しかも、本当に実現できる可能性があるわけです。そんな気持ちで挑めば中々貴重な時間になりますよね。
今回のテーマは以下の通り。45分の講演開始です!
林さんは、ご自身の失敗体験を踏まえてとても丁寧にお話をしてくださいました。
なんだろう。色々失敗含めて等身大でお話してくださる人って、懐の広さを感じます。
きっと、数々の経験を経て、そして地道に学んだ結果到達した人の話しには、同じ言葉を発しても深さが備わるものなんですよね。(これは4回講演いただいた講師の方共通です)
これからマネジメントの話しをします。
林さんは今回の講演でマネジメント中心の話しをしてくださいました。
まずはご自身の事業についての説明です。
北海道ホテルでは、現在サウナにもチカラを入れているとのこと!昨年フィンランドにも行かれたと言うことでサウナによる地域おこしも推進しているそうです。トレンドを捉えて、というよりかなりスピード感を持って進めていらっしゃるのですね!全国的にもかなり稀有な施設のようです。
林さんご自身の強みは「メディアと観光」両方の視点があること。
すなわち、メディア視点での地域おこしや問題発見能力、よそ者・顧客・海外視点での観光進行や解決能力。凄いのは、それらを見極めて最大限活かし、企業トップとして体現されているということなのですね。
さらに、マネジメントの立場での実践例も話してくださいました。
地域推進について。北海道ホテルは十勝の帯広市にあります。
まずは北海道ホテルのポジションを整理した時に、十勝は観光資源が主役で、北海道ホテルは主役ではないという課題を確認したそうです。
では、具体的にどうするか?ここが大切なポイントです。
林さんの場合、北海道ホテルが主役になるために「サービスクリエーター」になるというポジショニングに行きついたそうです。なるほど!
もっと活躍できるホテルの場を作りたいと思った。
もっと成果を
もっと利益を
もっとスタッフへ還元したい
もっと観光で地域貢献したい
では具体的に何をするか?
見る、体験する、食べる。
この3つの要素で様々なチャレンジをしているそうです。
ここまでフレームがしっかりして、何をやるべきかを示せるとチームのメンバーも意欲的に仕事を進められそうですね。
それにしてもここまでの説明がかなり具体的でわかりやすい。参加の新卒メンバーにも伝わると良いな。
仕事におけるマネジメントとは?
林さんは、言います。
人に「仕事の成果って何が一番大事ですか?」と聞くと、だいたい、利益という回答が返ってくると。
林さんが思う大切な成果とは、「顧客創造」。
では、顧客創造するのは誰ですか?
人です。
だから人の成長が大事。
人と組織をどうマネジメントするかが大切。
自分ばかり成長してるかも!みんなで成長するべきと気づく!
林さんはご自身が学んで行くにつれ「あれ?!」と気づいたことがあります。
それは「自分の会社スタッフはマネジメントに関しては殆ど成長していないこと」
5~6年前のことだそうです。
ドラッガーの言葉
マネジメントは道具を使わなければ意味がない!
会社の社員に、難しいドラッガーの本は読んでもらのは中々な労力。
そこで作ったのが「ホワイトボードマネジメント」
書いては消してを繰り返し、バージョンアップしたホワイトボード1枚にマネジメントに大切なことを書いたのだそうです。(この1枚の制限の中に書くことが重要!)
これだと覚えるのは3時間!(ドラッガーの厚い本ではこれは無理)
使いこなせるには2年くらいかかる。
でも、これを見続けて実践していくと、「良いチーム」ができるようになる!
例えば怒っていたメンバーが怒らなくなった!
そんな独自のマネジメント育成方法のお話をしてくださいました。
成長するためには4つの行動が必須である。
林さんは何を話すにも結論をキーワードで整理してくださっていました。
例えば、成長するためには4つの行動必須だと言います。
①ルーティン(日々の仕事)
②プロジェクト(顧客創造と生産性)
③セルフ(人)の成長
④チーム(組織)の成長
顧客創造しながら地域貢献していきましょう!
林さんの講演のあとには、なんと7人からの質問が!
更には、12チームからの提案「もし自分は林社長だったなら何をするか?」についてスピーチ、それに林さんが答えてくれましたよ。他業種の聴講者が集まっているということもありますが、中々面白い提案が多かったです!
講演が終わって
非常に明快な話しの中に経験の豊かさが垣間見える講演でした。
リアルに今実践していること、そしてこれからの計画も具体的に話してくださったのでわかりやすかったのではないかと思います。
現在の観光事業は不安定が当たり前、そして未来もどのように描けばよいかわからないと捉える人が多勢な中、むしろその環境を楽しむくらいのトップだなぁと。課題も明確でそのギャップを物凄いスピードで進めるチームを作り上げている。
そのために大切なのが、「みんなでレベルアップするようなマネジメント」なんですね。
今回も貴重な時間ありがとうございました!
文:オガタ