コープさっぽろDX??DX...... DXってなんだっけ?
執行役員デジタル推進本部長CDO, デュアルカナム代表取締役のツシマです。長い肩書きですね。
今回DXの赤裸々晒しをやろうとなったのは、全国の小売を中心としたDXの手順書の一つになれば良いなと思ったからです。コープさっぽろも手探りで事例を探してばかりなので他の企業の参考になればいいなーと。
何せ小売は売上規模が大きく、取引先も多いので、基幹システムが重たい。そしてITリテラシーは比較的低め。あまりCIO、CDOと経営陣にいないところが多いのではないでしょうか。なので、コープさっぽろでの苦労話や選択を参考に、パクって横展開をしてもらえたらと思います。
とはいうものの、そもそもあまりデジタルで置き換えるつもりはないんです。
既存の強みをデジタルで補完したいんです。
デジタルのツールを使うと100倍速く利用者(コープの場合、組合員といいます)へのサービスがよくなりそうなんです。
熱い心を晒すと、コープさっぽろとパートナーで地方のオンリーワンプラットホームになれると思っています。
それは、2つの要素からなっていて、「コープのDNA」と「北海道でのラストワンマイル物流基盤」。
最初のコープのDNAのところなんですが、古ーーーーいイメージの生協さんではあるものの逆に令和において実は事業の最先端をいっているのではないかと思ってたり。今までアナログでやっていたDNAの例を何個か。
コープのDNA(アナログ事業)事例
・クラウドファンディング
元々コープさっぽろは180万人の出資者(組合員)によって800億円以上のファンディングで成り立っています。災害やユニセフなど募金活動は1件何千万円ご支援いただくことも多々です。
・宅配の再配達問題、置配サービス
元々毎週決まった曜日の決まった時間に伺い、不在であれば置配なので、宅配事業を苦しめる再配達問題はないです。
・宅配の週に1回配達、これってサブスク
利便性が高まるとどうしても物流費でペイしなくなります。事業側も背伸びをしないで週に1回まとめて注文をお願いします、という生活を協同にする組合ならではの持続的な仕組みになります。もちろん利用者側からしたら注文したらすぐ来てくれると嬉しいですけどね。
・経営の透明性
元々北海道の180万人の出資者の代表者が株主総会に当たる総代会で意見を言い、投票をします。月次では最高議決機関は理事会で、旭川地区など各地区の出資者の代表者が議決をします。提案は執行役員が行います。つまり、昨今では社外取締役の議論がありますが、元々、利用者であり出資者が経営をチェックしています。
・SDGs
元々営利目的ではないのが生協組織なのでそのものがSDGs。自分たちのお金を出し合い、スケールメリットを生かして共同購買をする仕組みなので、そこで利益が出ると、出資者の地域への社会貢献に使用します。地域の試食会のサークル費用を出したり、子供が生まれたら服など必要な物を一式無償で送付したり、植樹したり、4冊まで絵本を無償でプレゼントしたり、利益の一定は社会貢献に使うことが決まっていてコープさっぽろでも年間4億円程度は必ず社会貢献に使用しています。
あ、熱く語っていたらもう一つの物流を書いてしまうと超大作になってしまうのでまた今度気が向いた時に書きます。
既存事業へのデジタルツール+オン
では上記の事業をどうデジタルツールを+オンすると良いかという話です。
クラウドファンディングはもうわかりやすいですよね。
そう、今のようにweb使って加入したり、出資金の増減できたり、あと大事なのはグループ全体での資産管理になるのかなと思っています。ポイントもそうですし、出資金など出資者の資産を、WEB使って自由に使えるといいですよね。今はアナログなので多事業の連携は結構難しいんです。。
実は今はアナログで募金活動もしていますが一度災害募金など募集すると数千万が溜まっているポイントとかから募金されます。でもOCRの紙で、です。これが使い道も含めてWEBで簡単にできると、社会や地域貢献も、親御さんへのギフトのプレゼントも、保険を娘につけることも、自分の習い事も、ご褒美旅行も、コープさっぽろグループでの使い方が柔軟にできるようになり、地域通貨みたいになるかもです。
元々基金を運営する部署もありますので、元々アナログで応援していただいる方に加えてデジタルな方から応援できるファンディングを実装すると何倍も便利になりそうです。
宅配事業も、サブスクなので、配達員との対面接触が苦手な方は特に若い方でいますよね、でも遅延や商品についてコミュニケーションはしっかり取る必要があります。安心は確保しなくてはです。また、毎週注文になると紙カタログたくさんみて注文するのもOCRに記入するのもめんどくさいです。
わかりやすくデジタルの出番です。配達や欠品、何か重要なことがあればWEBやLINEで発信できるし、スマホでチャットで簡単に確認もできたら、非接触でも安心のコミュニケーションができそうです。大量の商品から選ぶのも大変なので、履歴やリコメンドで、カートが埋まっていて、いらない物を削除したほうが速いかもしれません。
何よりスーパー事業もあるので、より使い分けの商品も含めて提案してあげると精度は上がりそうです。ちなみにスーパーと宅配の併用は30代で30%近くいます。ここを便利にしていくともっと増えるかもです。
なんか書きすぎましたね、すみません、熱くなりすぎました。
実はコープさっぽろだけが実装できるサービスはもう頭では描いています。でもまだインフラ、アプリ、全体をフルリノベーションする必要があります。そんな仲間を募集しています。
繰り返しなんですが、そうなんです、既存の強みをデジタルで補完したいんです。こんなコープさっぽろ版DXをみんなで一歩ずつ着実に実装して、「ありがとう」を言われたいです。
では、また。