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第3回EZO OPEN SCHOOL開催! 余市町長登壇~!質問が止まらない!興味が止まらない! 回を重ねて北海道への気持ちが高ぶる時間のハナシ

14:50過ぎ~オンライン参加。
オンライン参加。なんだか心地よいBGMが流れていましたー。
さあ、第3回目のEZO OPEN SCHOOL開始です。

【開催概要】
実施日時:2020年10月24日(水)15:00~17:30
参加者:コープさっぽろ入協1年目職員、コープさっぽろ21卒内定者
    サッポロドラッグストア2年目社員、石屋製菓3年目社員
    えぞ財団EZO OPEN SCHOOL参加希望者(一般社会人)

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15:00~ツシマ校長のご挨拶、ちょっと音割れているよ笑
ちょい、トラブル(音響障がい)10分遅れ。。。
オンラインあるあるです(事務局、慌てたよねー)

ツシマ校長の説明。
MVP選出すること、MVPの方は、なんと余市町長との懇親ができるそうです。

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もし自分が余市町長だったら?を考えましょう!


15:24~余市町 町長 齊藤啓輔さん講演開始!

見るからに聡明さがあふれ出ている。。。(オンライン越しでもわかるー)
テーマや内容は以下の通り!わくわくだね!

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まずは自己紹介からスタート!

余市町齊藤町長の略歴がわかりやすく書いてある記事↓

生まれは、紋別。とても田舎で都会に出たかった!
高校は函館、大学は東京。そして外務省へ。海外にも。
北海道には戻らないだろうなと思っていた。

何故、北海道に戻ってきたか?
外務省での担当がロシアになった。経由して北海道にも来るように。

そこで、客観的に気づき、別の視点で北海道を見られるようになった。
自然豊か、食事は美味しい、ホスピタリティの素晴らしさ。
魅力が沢山ある!こんなにステキな場所だったのかと。

知人にはこう言われた。
国から来たのだから、道路を作ったり整備してほしい!


いや、逆で今の北海道の良さをアピールしていこう!

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80年後、2100年。
日本の人口は5000万人までに急降下するだろう。(現在1億2千万人)

今までは国で地方も含めて均衡的に成長させていった。
人口減少すると、経済縮小な悲観的になりそう。

しかし、自分は全く悲観していない。
北海道は魅力が多く、人口減少するという現実はあっても出来ることはある。

RESAS(地域経済分析システム) 
北海道の一次産業生産率は第1位である。

余市町は?上位90番台(一次産業)。
客観的にまずはデータをもって現状を把握すること。
そこから未来になにが起こるかを予測しながら安定的に発展できる経営戦略をたてていくことが大切。

余市の場合も強いところを伸ばす。
言うのは簡単。ではどうしていくか?

消費地域(本州)と断絶されると北海道は一気に物流の打撃をくらう。
北海道の課題、脆弱性は物流にある。
いかに、北海道では、物流網を強くするかが鍵となる。
拠点間、ラストワンマイルも。一番大きなバリアが津軽海峡。

現在、コロナで世界の物流網も混乱をきたしている。
かつては横浜港、神戸港が国際的拠点だった。
いまは、釜山や上海に移っている、などの変遷を辿っている。

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地域が発展するポイントは2つ。

①大都市に隣接していること。札幌まで高速で30分
②リゾート地であること。ニセコに近いこと。ワイナリーは近くにあること

ワインには世界に多くのファンが存在している。
余市の所得ランキング165位。
なかなか下の方ではありますが、下ということは伸びしろがあるというふうに思っていて悲観していない。

キチンとしたデータに基づき、分析したうえで経営戦略をたてていくことです。


世界から見て日本の良いと思うところは?

日本は安全、清潔性、安心して暮らせること。
先進的な国であると思っているかもしれない。
実際には、いますぐその認識は捨てた方が良い。
他の国は相当進んでいてAIやデジタルで統制されていて進んでいる。社会を効率的に躍進させている国もある。
かつて努力していた時期もあったが今は日本はかつてのアセットを食いつぶしている状況だと思う。
いま、本当に真剣に考えて動かないといけないと思っている。
世界のトレンドを把握して、日本がいかに非効率に社会が回っていることに気づくことが大切。
デンマークは、徹底的に効率的な社会を築き所得水準も日本の倍という現実。日本が得意と思っていた職種でも世界からは遅れを取っているということを認識しましょう。

若い世代のみなさんは
現実を把握して何をすべきかを考えることが大切だと思う。


と、いう事で30分は短すぎましたねー。

15:50~ゲストスピーカー質問や提案タイム!
もう、質問が止まらないー。時間がもっとほしかった~!

すでに講演中からチャットへの質問が止まらないー。
みなさん、いかに自分ゴトとしてお話を聞いているのかが良くわかりますよね!
チャットの質問や感想を見ているのが楽しかったですよ。
そして、その中から齊藤町長に回答いただいたものを全て掲載!

質問1
町長、はじめまして。お世話になります。中井と申します。余市町の所得を上げたいと申されていましたが、施策として具体的な施策はご思案されておられるのでしょうか? 農家の規模を増やす、六次化を推進する、観光を強化するなど、お考えがありましたら、教えて頂けますと幸いです。

回答1
余市町では、今の時期はワイン用ぶどうを作っている。
2種類(生食用アメリカぶどう、ワイン用)を生産している。
2Kg600円→1房1000円になるような付加価値をつけていく施策をしている。(助成金補助など)


質問2
北海道のポテンシャルとはよく聞くワードですが、欧米の事例に追随する形が現状で多いと思います。町長の、北海道ひいては余市のポテンシャルを活かす具体策はどのようなものでしょうか。

回答2
具体的策としては、食料供給基地としてポテンシャル高い。
が、生産効率が低いのが課題である。他方、アメリカは全て機械化されている。これだと一瞬で収穫を終わらせられる。
ニュージーランドに目を向けると、ミルク生産も盛ん。日本は1リットル100円。ニュージーランドは30円。
痛みは伴うが、改革はしなくてはならない。
ポテンシャルはあるが覚悟が不足している。

質問3
効率化というコトバを何度も聞いたがなぜ日本ではそれが進まないと思うか?

回答3
めちゃくちゃ良い質問!
古いマインドが根付いている。
外を知らなすぎる(島国というのは通用しない)。
外とのやり取りが全然ない人も多いのでは?
今後多様性を受け入れられなければ躍進はできない。
戦国時代から実際にされていて成果をあげていたこと。

(ツシマ校長)
このエゾオープンスクールも然り。
企業連携で多様性を感じることのできる研修がしたくて始めたことでした。

余市の議会に参加すると良くわかると思うので是非参加してみて!

質問4
人口減少を前提にしたお話でしたが、大量に移民を受け入れ、北海道を多国籍社会に転換しようという発想はないのでしょうか?

回答4
非常に良い質問。
本州であれば、移民受け入れは難しい可能性もある。
他方で、北海道は歴史の浅さもあり素地はあるのではないかと考える。私個人としては国際的エリアになってもよいのではと思う。
どんどん外国人との共生ができるのだと考えています。

質問5
共和町出身で余市の近隣育ちです。
僕は地元に帰ったほうが良いと思っている。
その前に、外で学んでいくつもり。
戻ってどのようなことをすべきか、ご指南いただきたい。

回答5
何をするかは、自分が何をしたいかを考えるべき。
共和町の町長を目指すなどしてみては?

(ツシマ校長)
共和町にあって札幌にないものを大切にしてみては?


質問6
マッサンで観光客が増えた印象があるのですがどれくらい効果あったのでしょうか。数値的に何かありましたら聞いてみたいです。それは今も効果は続いていますか?
と言ったところ把握されていますか?

エンタメ、映像関係業界にもかかわっているので気になりました。


回答6
余市の場合は、マッサン放映後は40万人くらい増えた。
新たなトレンド、邪神ちゃんドロップキック(アニメ)が地方とコラボでクラファン、ストーリーの中で自治体PRをしている。第二期の制作発表される予定。エンタメの地域活性は重要!

質問7
効率化が社会を発展させると恩恵も多いと思うが、日本の良い社会、幸福度とは何だと思いますか?

回答7
効率化と結びつけると、コロナ禍で一気にテレワークが進みました。家庭で赤ちゃんの面倒を見ながらでも仕事ができるのは当事者がそれで幸福になるのかもしれない。幸せはそれぞれの感じ方次第だとは思う。

質問8
シャインマスカットを今後多く作っていく予定でしょうか?

回答8
先ほどもふれましたが、シャインマスカットとワイン用ぶどう両方、チカラを入れていく予定です。


さて、怒涛の質問タイムはこれにて終了ーーー。
回を重ねるごとに、質問数が明らかに増えています。
良いことですねー。頼もしい限りです。
齊藤町長も、ひとつひとつ丁寧に回答してくださっていましたよ。
さー、ここからはグループワークへ!

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16:55~グループからの課題発表と追加質問

各班で、「自分が余市町長だったら何をするか?」を考えたようですね。
それではここでも、発表くださった各班の提案と回答を掲載!


2班の提案
中学生を対象に一次産業に関わっている人に授業してもらう
(農業への興味喚起を具体的に勉強)
(早い段階から地元に残っての仕事をイメージできるように)

(町長回答)
ありがとうございます。
農業が強みなのでそれを知るのは重要。
実際には高校などでも実施しています。

18班の提案
地元民を増やし観光客を増やす為の施策を進める施策の案
・余市町の地元の空気感を知ってもらう為、観光ではなく移住などの施策を進めます。
・現在の地元民として、住民の強みを生かしたサービスをプラットフォーム的に提供いたします。地元の料理とワインを各社から受け、タクシー会社が自宅まで配達したり、余市町外の教育を受けられるよう、オンライン化を進めます。
・アップルポート余市をプライベートジェットを受け入れるようにして、外国人や富裕層の来客を増やします。余市の中でグランピングして地元経済にお金を落としてもらいつつ、後志・ニセコの玄関口とする事で利用者を増やせます。
・これにより住みよい町にする事で、収入増も見込めると思います。


(町長回答)
内外両方からの施策ですね。
能力の顕在化ができる、今でいえばシェリングエコのようなコトですね。


17班の提案
ツタヤ書店を余市につくろう!
ひと、こと、ものが集まる空間づくり。
ひと:地元から観光客まで
こと:地元スポーツ団体のイベントの場
なぜ→ツタヤ書店か?函館にもあり盛り上がっている。
自分の妻が余市出身。良く行く。でもみんなが行ける、集まれる環境ではないように思うから。そこに、コープ、サツドラ、石屋製菓全部テナントで入るとか。さらに教育の場にもしていきたい。
産官学一体で教育が同じ空間にあると良いと考えている。

(町長回答)
集まる場をつくるというのはとても良いと思う。

13班の提案
余市=果物狩り。果物をつかった特産物づくり。
リキュールを使ったお菓子。
魚介類では甘エビを使った特産物。
余市の特産物を食べてもらいワインセラー巡りなどもしてもらう。
百貨店などでの物産展参加など。

(町長回答)
商品開発は膨大な論点!
大抵失敗に終わる場合が多いので販売計画含めて考えられると良いのではないかと思う。

5班の提案
宿泊施設、分譲地の開発を行い、一次作業従事者の雇用創出をする。現状は日帰りが殆どではないか?と推測。その場所で特産品を楽しめる環境が必要と思った。ここでの集客の基盤ができれば生産者のニーズが増えるのではと思う。

(町長回答)
宿泊施設を作るのは望ましいと思う。良い考察ではないかと思う。


(質問)
地元や北海道を学ぶ実践はこれまでも
数多く様々な教育機関で行われているが、他の地域や国と
比較する教育事例が少ないと感じています。
人材育成の観点から、今後教育現場で取り組むべき
実践についてアイディアがあればお聞きしたい。


(町長回答)
電子図書館の導入などは良いのではと思う。

(チャットでの回答)
オーストラリアのホルムズグレンという学校のライセンスを持った旅行者がニセコにたくさんきています。旅行業やレストラン経営などホスピタリティ全般のライセンスです。それらの人材との交流プログラムはいいと思います。


各班の皆さんの提案も熱い想いがあふれ出てるー。止まんない!
時間は押しちゃうけど気持ちはわかるなー。だって、町長ご本人にプレゼンできるんだよ!
なんなら研修っていうより、マジで提案の勢いでしょー。(と、私なら思う笑)

17:30~〆の挨拶&次回開催予告で終了ーー。
取材して思う事。最後に!

今回もあっという間の「北海道のことを考える」2時間半でした。
充実、充実。

今回の町長のお話でもありましたが、全然違う立場の方が見た北海道活性化の話しは刺激になりますよね。
同時に、コープさっぽろ、サツドラさん、石屋製菓さんそれぞれが担っている強みも見えてきますよね。
提案の中にありましたが、例えば「商品開発」は、町長がおっしゃるとおり、実は大変難しいのです。
考えることは出来るし、なんなら素材を活かした最高に美味しい商品も出来るかもしれない。でも、ここからが実は大変。物流や販売網がないと、どんなに良い商品でも消費者につながらないこともあるのです。
実は、今皆さんが所属している会社や団体はそういうことが強みだったりする訳です。
連携してできることって何だろうという思考をいつでも持っていると楽しいですよ!

などと、つらつら考えてしまいました。


そして、個人的には余市町長のアクションプランをもう少し聞きたかったです!
第二弾を企画されてはいかがでしょうか?余市町での開催で!!!


そういえば、前半ツシマ校長の背景がフツーに会議室だったね~。
後半背景が切り替わっていて秋の装いでした笑笑

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次回は、北海道ホテルの林社長の講演ですよ!期待しかないー。

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そして!課題提出者の中から選ばれたMVPの皆さんは町長と懇親できるそうです!
ここは絶対に有意義な時間になるでしょーー。
若い皆さん、課題提出!大変かもだけど、楽しんでねー。

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取材/文:オガタ