若年女性支援を「自分ゴト」でめっちゃマジメに考える! 想いのこもったみんなの提案を聞いてウルッときたーEZO OPEN SCHOOL参加報告です。
2022年1月22日午後。「EZO OPEN SCHOOL」に参加しましたー。
スケジュールはこんな感じ。
13時、ツシマ校長の挨拶でスタート!
北海道のスゴイ人とつながって、「北海道で何ができるか」を考えるのがエゾ財団。「北海道」をキーワードに多種多様な人がつながる!改めて「北海道」を知る、学んでいこう!と説明がありましたよ。(ちなみに、このツシマ校長=コープさっぽろデジタル推進本部長です)
「北海道」をキーワードに、何ができるか考えよう!
エゾ財団のひとつの取組が、今回の「EZO OPEN SCHOOL」。いろんな会社、団体、行政の皆さんが一緒に学びあえる機会です。この交流でアイデアが生まれて具体的な施策につながれば最高!ここで学んだことで「北海道で実現できる」ことを考える場所です。できるだけ、アウトプットしていこう!話すこと、提案すること、思う事、疑問質問大歓迎!
まずは「自分ゴト」にしていこう!
まずは、20分かけてチームビルディング&ワークショップが開始されましたよ。
テーマ「社会を変えていく~行政とともに考える、若年女性支援」
今回の講演は、札幌市役所 総務局 改革推進室長 北川憲司さんです。
北川さんの経歴のお話から。円山動物園を再生したり、IT推進、観光など多岐にわたる業務に携わって来た方です。円山動物園時代は、複数の民間企業と官民連携もしてきている。「根っからの役人」とは本人談。
最初に、北川さんがおっしゃったこと。
上記の話をされてから、チャットでのコメントがどんどん増えていきましたね!北川さんが札幌市で実施したことをご紹介いただきましたが、全て官民連携で新しい扉を開いてきているんだなーと。クリエイティブなことをされている方です。
「泣いちゃうくらい嬉しい達成感のあった仕事は?」
ツシマ校長が「泣いちゃうくらい嬉しい達成感のあった仕事は?」の質問に、「円山動物園の再生」というハナシをされていました。集客困難な中、動物園のスタッフと一丸になり起死回生されたそうです。素敵ですね。
チャットでも「0→1を創出するお仕事、とっても尊敬します!!」というナイスなコメント!いいですねー。同感です。
このスライドも、とってもわかりやすい!とチャットでコメントで入っていますね。北川さんのハナシは非常に「わかりやすい」!確かに。行政、NPO、企業の強み、弱みを解説してくださいましたよ。
連携することで「社会を変える大きな力になる」ここからが、若年女性の支援のハナシになります。
困っている若年女性は、「社会との接点が切れてしまう」という現状。北川さんは、2019年6月のある事件をきっかけに、このような方たちを支援する事業の事務局で取り組みを進めていったそうです。子どもが虐待される事件は、メディアでは親が悪者として取り上げられるが、実際にはその親も違う側面では社会救済できなかった被害者でもあるという事に「気づいた」ことがこの分野を行政として取り組むきっかけになったとのこと。
チャットでのコメントから
・誰にも相談できない方もいますよね。虐待になる前になんとかしないとなんですよね
・事件として大きく取り上げられたけれども、実際に声を上げられない人はもっと多そうですよね。
・メディアの報道って限定的で、本質に迫ってないことも多々ありますよね
・「誰にも相談できない方」これって大事なキーワードですよね
「若年女性支援が大事だよね」という意識が醸成されていないのが現状
ここからは、同じく札幌市役所の馬場さんのお話です。
馬場さんから、「困難な若年女性」とはどんな方だと思いますか?という投げかけ。というのも、実態として、人によりイメージや考え方が違うというハナシ。例えば、援助交際しているような方は自分の意思でやっていることでしょ、だから支援する必要ないのでは?のような。
このような方たちに、共通しているのは「家庭基盤の脆弱さ」があると言います。外から見れば「問題」にみえることが、本人にとってはそれが当たり前になってしまっていて「相談する」という発想に至らない、もしくは諦めているケースもあるのを思い出しました(ネグレクトとかヤングケアラーとか)、というコメントも。
自己肯定感が低いのではなく自己否定感が強い
馬場さんの説明で、印象的だったのは、このような若年女性支援が必要な人々は、「自己肯定感が低いのではなく、自己否定感が強い」という言葉。「自分はダメだ」「周りより劣っている」「だれも相手にしてくれるはずない」など、そもそも「肯定」できない環境なのですね。それが悪化する。
行政として、まだスキルがなく試行錯誤している。
馬場さんは、これら歩み始めた課題も赤裸々にお話されていたのが印象的でした。「自分たちだけでは限界がある」ときっちりと問題提起されているこの事こそ、このスクールの意義なんじゃないかな?と思えました。実際に、まだまだ他の地域にこのような支援制度がないために、札幌市外から相談しに来る方もいらっしゃるのだそうです。これは今後必要であるという証拠ですね。困っている人は確実にいるんです。
さて、私たちは何ができるのでしょうか?
10分の休憩後に、各グループでこの課題についてのディスカッションが始まります。
各グループの代表者の発表へ。
実体験を踏まえた方の発表もあり、提案にリアリティがありました。短時間の話し合いで、スライドにまとめていることもすごいなと思いました。
若年女性支援で「ポテンシャル採用枠の創出」というのは、確かに企業や団体の条件緩和さえできれば、ハードルは高くないのでは?と感じました。「水商売をされている方の接客スキル」を他に活かせるというのも確かにそのとおりかも!と。これらの提案を聞いていると「自分だったら何ができるか?」ということ、更には、必ず提案するんだ!という姿勢があるんだなと、何だか心打たれましたね。そして、提案を真摯に聞く北川さんが終始うなづいて聞かれているのも印象的でした。
ツシマ校長の「これは実現しそうですよね」のコトバ、これが重要。
机上論ではなく、ここでの提案が実現に近づくことが参加する意義になりますよね。どのグループも、異業種のメンバーで話し合いをされています。
コープさっぽろ、石屋製菓、サツドラで働く方と札幌市職員の方が一緒に考えるのはある意味、自分たちの強みを踏まえて話せるので有意義ですよね。提案を聞いていると、その提案内容が多様にブラッシュアップされている背景にはそのようなグループ構成メンバーだからなんだなと思いました。そもそも、行政でできることを市民である私たちが把握しているか?ということを話されていたのを聞き、同感。
お互いを知るというきっかけのスクールでもありますね
それぞれの提案に対して、北川さん、馬場さんが「民間ならではのアイデアですね」「私たちには思いつかなかったので、なるほどと思いました」など丁寧に答えていらっしゃいました。相互補完をライブで見れている感覚!
連携が実現されそうな予感なものも多くありましたよ!
馬場さんは、提案に「うるっと来た」と、おっしゃってましたけど、その言葉に私もうるっと来ましたー。
さらに、提案を聞いている間に、チャットで事務局の方が内容を簡潔に整理して共有してくださっているのもオンラインでの良いところですよね。発表する皆さん全員の姿勢に今日も心打たれました!
最後、ツシマ校長と北川さんが「ゼッタイに実現しましょう!」と言い切ったこと。そう、これが一番大切ですよね!
ちなみに、このEZO OPEN SCHOOLは、どなたでも参加可能ですよ!
以上、オンライン配信を駆使して、みんなと北海道をよくするためのスクールDXにチャレンジしたお話でした。
文:広報部 オガタ