みんなのコープさっぽろDX:できない理由より、できることを一歩ずつ。case2.#私たちの視点
開発本部 渉外部のヤマサキさんが、何やらslackを使いこなしていると風の噂で耳にしたので、どのように活用しているのか、そして、業務との兼ね合いで難しい点は無かったのかなど、お話をお伺いしてきました!
もともと好きだったから、垣根は高くなかった
僕たちの仕事は、コープの事業で求められている不動産物件を見つけて形にして、各事業の方たちに引き渡すというところまでが、メインのミッションなんです。
みんなの目に見える所では、建物の大掛かりな修繕だったり、店舗の改装などが私たちの業務範囲になります。あとは、コープが所有・賃借している200近い不動産物件の管理だったり、テナントさんとの契約や調整も私たちの仕事ですね。
不動産の入手や建築に限らず、各種契約ごとにしても、一度かたちにして進めてしまうと、簡単にやり直しが効かない。そういう仕事なんです。
プライベートの話になるのですが、もともと、HP作ったりとかそういうのを昔やっていたんですよね。なので、「システム」が苦手ではなかったんです。ただ、やれクラウドやらオープンソースやら、そういったものを会社で使ってる企業があるというのは知っていたけど、自分の会社(コープ)で導入されるという想像をしていなかったので、「世の中にはそういう会社もあるよねー」と、すごく違う世界のことのような印象を持っていたんですよね。
実際に、自分の業務を見返して見ても、情報のやり取りの要になる媒体は圧倒的に紙が多いんです。設計図だったり、契約書だったり。
ーやまさきさんが、クラウド上でやりたい!って思っても、中々難しい環境要因が整ってますね(苦笑)
そうなんですよね。メールでの連絡もそうですし、図面も。自分の環境だけがデジタルになれば良いかというと全くそうではなくて・・・。相手がデジタルじゃない中で、どうやってデジタルとアナログを合わせて作業を効率化させていくのかというのが大事なところだと思っています。
でも、私たちには今slackというある意味「好きに使っていいよ」というツールを与えられたわけじゃないですか。
今、私のようにITに苦手意識を感じない人間が、色んな使い方をしてみて、今後、デジタル世代が自部署や関係先で増えていく中で、環境に合わせてすぐに使えるように、足がかりを作っていく。というのも自分の大事な役割だと思ってるんですよね。なので、slackで何ができるだろう?どんなことができるんだろう?っていつも考えているんです。その結果、現状では「物」の共有が「道具を触る」きっかけには一番かなぁと。
そこで作ったのが、「ゆうばり店のオープン情報チャンネル」だったんです。
ただ、思い描いていたようなコミュニケーションの取り方は少し難しくて、まだ試行錯誤が必要だな。と感じています。
ーslack上ではどんなやりとりがされていたのでしょうか?
8月末に作成をして、最初は「 ゆうばり店の開店に伴う情報共有や「誰に聞いていいか分からないけど悩んでいる」ことなど、お気軽にやりとりしましょう!誰かが悩んでいたら助けられる人が助けてあげましょう!」という主旨で開始しました。
まずは、私が現場に入った後、気になった部分を共有します!という文脈で、複数点共有をしています。また、発信の中に「 個別に担当者へ発信しますが…できればこのチャンネルで全て済むとらくちんですね!」と記載をしたんです。
というのも、毎回新店・新センターをオープンしたり店舗の改装を行ったりする時、必ず関係者全員をCCやら宛先に手動で入れなければならなくて。それが2~3人の話じゃなく、何十人ってなるときもあるんですよね。物件ごとに微妙に異なる宛先を漏らさずに入れる、それがすごく大変だったのもあって、内部の情報共有だけでもslack上で完結できたらいいな。と思ったんです。
例えばお店を新たに開けるときって、私たち開発と広報、店舗だけのやり取りではなく、商品部や物流部、システム部、人事部、管理部などなど、多くの部署とのやり取りも複雑に絡み合ってゆくんです。なので、今後にむけてのログを残すという意味も込めて、チャンネルでのやり取りにチャレンジしてみました。
実際には、採用の情報や、気になった情報の共有、プレスリリースについての共有なんかでは活用されていたのですが、イメージしたやり取りの10分の1ぐらいだったと感じています。やっぱりもう少しだけ、うまく周りを巻き込めたら良かったなぁ思います。
ただ、新店の情報ってすごく機密性が高いんですよね。利害関係者との繊細な交渉が絡んだり、行政との調整ごとが複雑に反映されたり。いまコープさっぽろにはものすごい数の職員がいて。slackの利用者も1,300人を超えてる中で、そういった機密情報を公開でやり取りでしてよいのかな?という考えも持っています。
デジタル推進本部主催の勉強会や、その後のフォローを受ける中で、slackの使い方をどんどん学んでゆくと、(ツールの主旨からは本来望ましく無いのかもしれませんが)共有相手を限定するなどの方法もあるんですよね。便利な機能を使って、その辺には十分に気を付けながら、かたちを作りたいと思っています。
ーなるほど。そのほかにも活用されている事例があると小耳に挟んだのですが・・・。
google workplaceでの会議資料共有ですね。これは、村上本部長が「やろう!」と言って始めたことなんです。会議で話すアジェンダなどは全部google ドキュメントで共有しています。
リンク貼ったり、いろいろ試行錯誤して活用しています。正直驚いてますね。みんながここまで早く、デジタルツールに順応するとは。結構苦戦すると思ってたんですよ。でも今のシステムってすごく優秀で、感覚的に使えるじゃないですか。ワープロからパソコンに変わったときのような、大きな衝撃ではなく。ワードと同じようにgoogle ドキュメントが使える感じなので、各自が使ってみた結果、思ったほど苦労はしていなさそうです。
それでもやっぱり、Excelではできるけど、スプレッドシートではできないことってたくさんあって。やっぱりExcelはExcelなんですよね。でも、あれができないこれができないって言っていても仕方ないので、どうやったら出来るようになるのかとか、考えていきたいです。
slackを活用するのも、デジタル化するのも、日本全体とコープとのスピード差を埋めるために必要なことだと思ってるんです。まずはやってみて、だめならアプローチを変える、繰り返しトライして、それでもだめならやめる。っていうのでもいいと思ってるんですよね。
当時の最良形態で仕事のやり方が定着している組織であっても、周りに置いて行かれないためには、デジタル化はやらなきゃいけないんです。
ただ、現場や人によってもちろん、理解の温度差もあるし、やれるレベルに差がある。デジタル化をすることで、業務がどのぐらい楽になるか。どういうことが新しくできるようになるか、という啓蒙を、上司や使える人たちが、どれだけ徹底できるかだと思います。
そのために私は、slackの練習がてら。地道にトライを繰り返していこうかなと思ってます。できそうなことを増やしていく。仕事に使えるテクニックを、とりあえず使ってみることで取り入れていく。そうやって、少しずつ活用しながら周りにも良さを広げていきたいと思っています。
取材、文、写真:にーおか