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コープさっぽろでAIチームが立ち上がった話

こんにちは!カワグチです。今年の春、部署内に「AIチーム」なるものができました。忙しそうに楽しそうに、何かやってるクドウさんとコモリさん。一体何をしているのか?ぼくが知りたい(8割)&皆さんに伝えたい(2割)という訳で、インタビューしてきました。

―早速ですが、AIチームはいつ、どうやってできたのですか?

クドウ 元々ぼくもコモリさんもそれぞれOpenAIとか好きでさわってて、昨年10月頃から雑談&遊びレベルで「こういうプログラム書いてみたよ」とか、AIネタで盛り上がってたんですよ。

コモリ 休日もスマホでAI関連の記事を読んでたり、ずっとコードを調べてたり。そんなことを四六時中やってました。

クドウ 最近はオンラインの勉強会もレベルが高いので、コモリさんもぼくもそれぞれ色々と参加して、最新の情報を共有してました。

コモリ 今年2月に東京でDevelopers Summit(デブサミ)がありましたが、生成AIを中心とした内容と知って「最先端の情報を取りに行かせてください!」って2人で手を挙げまして。
行かせてもらってますますAIへの熱が上がっちゃいました。

デブサミの入り口

クドウ デブサミで盛り上がったその翌月に、長谷川CIOが来期の部の方針で「AI興味あるから、やりたい奴は声かけて」って言ってて。これはぜひやりたいなって。

―通常業務がある上での取り組みになるから、最初はナカウチ部長に相談したんですよね。

クドウ そう。部長からは「長谷川さんが募集中って言ってるんだから、何を考える必要があるの?アクション起こせばいいじゃん」って背中押してもらいました。

コモリ で、今まさにAIチームでやっている取り組みの前身というか、ベースになった案を作り、長谷川CIOに2人でプレゼンしに行ったんです。
そこで「じゃあやってみなよ」とGOサインをいただいたのがスタート。現在は若手も1人加わって3人でやってます。

長谷川さん、ちゃんとプレゼンして認めてくれたら、新しいことでもどんどん挑戦させてくれますよね。

コモリ だからかな、うちの部署は業務でも何でも対応スピードが早いです。
そうそう、先日ChatGPTのアップデートでGPT-4o(オムニ)ってのが、夜中の2時にアメリカで発表されたんですけど。
私もクドウさんもリアルで視聴してて、翌朝9時にはコープさっぽろのトドックGPTに装着しちゃいました(笑)。

―あの時はslackで2人でめちゃくちゃ盛り上がってましたね(笑)。

クドウ 一応ちゃんと承認は取ってから装着したんですけどね。
GPT-4o(オムニ)、速度2倍で料金半額でRate limitは5倍に拡大されるってもう、「行ったれ」って感じでした(笑)

―たしかに(笑)。で、現在はAIチームでどういうものを作ってるんですか?

コモリ いくつかありますが、1つ挙げるとすれば“要約”ですね。宅配トドックの営業マン向けに作ったものがあって。
お宅に訪問してお話したり、お電話したりとお客さまと一対一で会話をする機会が多いんですけど、その時いちいちメモは取れないじゃないですか。

クドウ そのお客さまとの会話を録音してAIにかけると、声の波長で話者を分離して、Aさんは〇〇としゃべった、Bさんは△△としゃべったって文字起こしがまず出てくるんです。

―それだけでもすでに便利ですよね。

コモリ でも会話をダラダラと文にしただけじゃ読みづらいですよね。それをさらにサマライズ、つまりAIが要約するんです。
「要するにAさんはこういうことを言ってます」と項目立てたり、お客様の心情みたいなコーナーもちゃんと作って「ここの会話でお客様はこんな風に勘違いをされている可能性があります」「お客様はここで不安になっています」「それに対し営業マンはちゃんとフォロートークしています」っていう風に、議事録を作ってくれたりするんです。

実行!!
会話をもとにようやくが生成

―おぉ、処理早い。すげー(笑)。

クドウ これを見れば「この営業マンはお客様にこういうことを言ったんだ」って一目瞭然。
お客様をほかの人に引き継ぐ場合にも役立つ資料になります。

コモリ どんなことを会話して成約決めてきたのか、その場にいない第三者も一発でわかりますよね。

―これを見せた時の、営業部からの反応はどうでした?

クドウ まず営業部長に「こんなのどうですか?」ってプレゼンしました。そしたらすごく驚かれて、「ぜひ試してみたい」って喰いついてくれて。

コモリ まずは新人研修に使おうかと話しています。
たとえば新人がロープレしたのを録音すれば、どういう話が抜けていたかとかを指摘するのにも役立つんですよね。

クドウ 実際のお客様との会話で使うには、録音を了承していただくというハードルがあります。だからまずは新人研修から。
ゆくゆくはコールセンターとか、録音ありきの部署で活用して欲しいかな。
コールセンターではお客様との会話をメモして履歴に残すことが結構あるんですけど、これならクオリティ高い状態かつ‟同じフォーマット”で出せる。そこが重要なんですよ。

―たしかにフォーマット統一されていると読み返しも管理もしやすい。この機能はいつ宅配営業で使われますか?

コモリ 今は私のPC内にあるので、それをクラウドで動かせるようにすればOK。来月中には使い始めてもらえるんじゃないかな。

―いまAIチームはR&D、研究開発という立ち位置かと思いますが、この先何をしていきたいですか。

コモリ 職員や組合員さんに役立つツールを開発していくことが1つと、もう1つはコープさっぽろ全体に生成AIを布教していくことですね。

―AIを広めていくといえば、先日の仕事改革発表会。トドックGPT(https://www.sapporo.coop/information/press/1720.html)を使った改革発表が出てましたね。

コモリ 驚きました!職員たちが毎年自身の業務改善した内容を発表する場で、
ある宅配事業部の非エンジニアが「プログラムコードを生成AIに書かせてそれをスプレッドシートに埋め込み自動化しました」って。
コープさっぽろ、ここまで来たかって(笑)。


実際の発表資料の表紙

―先日2人が事務局をされていた、コープさっぽろ職員向けのAI説明会も盛り上がってました。


TANRENさんがAIで作成した説明資料の一部を切り抜き

コモリ AIについて学ぶ、TANRENさんのオンラインセミナーですね。自由参加でしたが、業務でよく動画やプレゼン資料を作成する方たちが54名参加しました。
セミナーのあとは研修を計6回予定していますが、まさに今日1回目の研修があり、それは59名の参加でした。

【補足情報】
TANREN社:https://tanren.jp/ai-de-salesdx
生成AI利活用セミナー:https://tanren.jp/ChatGPT_seminar

クドウ 「AIを使えるようになる人を増やす」という目的で、研修では実際に手を動かしてもらいます。
最終的には動画やプレゼン資料を作ってもらうところまで行く予定です。

コモリ 結構むずかしい内容ですが、参加者のアンケートではポジティブな反応が多くて、「次の研修も参加したい」って人がかなりいましたね。

クドウ ここ数年のDXの流れで、やっぱり「こっちに行かなきゃ」って危機感を持っている方がコープさっぽろには多いのかも。

―AIを布教するという目標、良いスタートを切れてるんじゃないですか。

コモリ ですね。先日の改革発表会ではまだ1人だけでしたけど、TANRENの研修が済んだら
「トドックGPTでこんなことやってみた」的な発表がもっと増えてくれるんじゃないかと期待しています。

クドウ コープさっぽろではもうslackとか何百人という職員が使えて当たり前という状態ですけど、
トドックGPTもそんな感じに使いこなしてもらいたいですね。

―近い未来に実現する気がします。お2人を見てるとめちゃくちゃ楽しそうなんですが、AIの何が一番テンション上がりますか。

コモリ 進化の流れの早さですかね。
生まれてまだ間もない領域だから、色んな企業が新しいものどんどん出してきて、根本的な考え方がガラッと変わっちゃうこともよくある。
で、それが例えばトドックGPTとかトドックアプリとかを通して色んな形で、ちゃんと職員とか組合員さんに還元できそうって未来も見える。
そこが趣味から一歩飛び出て仕事になっているところ、とも言えます。

クドウ ぼくは、ちょっと昔にSFと呼ばれていたものに、自分が手を動かして携われるのがまず面白い。
あと生成AIって‟お願い”じゃなくて、“対話”する相手なんですよね。コープさっぽろは組合員さんと対話をしていくところで結構重なり合う部分があるなって。
だから何か、寄り添えるような提案ができるんじゃないかって。
もともと北海道に貢献できることに携わりたいってのが自分の働くモチベーションでもあるんです。AIで組合員さんに直結して喜んでもらえる何かを生み出すっていうのは、かなりのやりがいになっています。

コモリ AIの登場はまさに革命的な出来事。たぶんこれから仕事のやり方はかなり変わってくるのかな。
でもいずれにしても、最終判断するのは人間だっていうのは今のところ変わらないです。
クオリティは使い手によって全然違ってきますから、使い手である人間たちが腕を磨かなきゃいけないですね。

―まさに最先端の話ばかりでした。これからもAIチームがコープさっぽろに何をもたらしていくのか、注目していきます。ありがとうございました!

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